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ViVa! ムービーレビュー

ホストタウン エイブル2

春のシーンを表した写真障がいがあってもなくても、誰もが可能性をもっている。小さな町の大家族の、愛と勇気の物語。


アイルランドの小さな田舎町、ニューブリッジに暮らす14人の大家族。18歳のエイミーは12人兄弟の9番目、知的障がいを伴うダウン症である。2歳年下の妹リンジーは脳性マヒで下肢が不自由。そんな2人を支えるのは、優しい父と気丈な母、そして兄弟たち。

2003年初夏、エイミーの町は、ダブリンで開催される障がい者のスポーツの祭典「スペシャルオリンピックス夏期世界大会」に参加する日本選手団のホストタウンとなった……。


「エイミーはいつも家族の中心にいる。」映画は、彼女の父親のナレーションで綴られる。家族ははじめ、障がいに対して、不安や怒り、失望を感じていた。でも、今は違う。エイミーとリンジーのおかげで優しさ、幸せを知ったと語る。

エイミーは明るい。自ら希望して養護学校から普通の学校に転入し、クラスメートと学校生活を楽しんでいる。また、電話受付秘書を目指して勉強する。思うようにできず落ち込み悲しくなる時もあるが、あきらめずにやりたいことに挑戦していく。障がい者は、健常者と同じようにはできないと人は普通思っている。しかし、社会ができないと決めつけて、可能性を窒息させているだけなのだ。カメラはエイミーとその家族の日常を追いながら、障がいに対して人が無意識に抱いている心のバリアを取り払うことを訴えかける。

妹のリンジーも印象的だ。悩みをぶつけながらも、人と違うことを幸運だと思える、と自分を肯定する。

障がいという重いテーマを描いているが、暗さはない。やさしいユーモアで、笑いを誘いさえする。観ながら、エイミーやその家族がいとおしくなる。あたたかい気持ちになれる作品である。

なお、本作品は、知的障がいをもつ少年2人の米国でのホームステイ生活を記録し、反響をよんだ『エイブル』(2001年)の続編。また、2005年にはアジアで初めてのスペシャルオリンピックス冬季世界大会が長野で開催される。『エイブル3』が製作されることを、期待したい。(Saiko/ViVa!コンテンツサポーター

(本文=「映画でみる生老病死」欄、『病院』63(4),p321,2004より、許諾を得て転載)