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タリバン政権下、生きるために、少女は髪を切り少年に姿を変えた……。映画が禁止されていたタリバン政権崩壊後、初のアフガニスタン映画誕生!2003年カンヌ国際映画祭カメラドール特別賞、2003年ロンドン映画祭最優秀作品賞、2004年ゴールデングローブ賞外国語映画賞、他多数賞受賞。2004年3月13日より東京都写真美術館他にて全国順次公開。
■監督・脚本・編集:セディク・バルマク
■出演:マリナ・ゴルバハーリ(少女)、モハマド・アリーフ・ヘラーティ(お香屋の少年)、ゾベイダ・サハール(母)
■2003年/アフガニスタン=日本=アイルランド/35ミリ/カラー/82分
■製作:バルマク・フィルム、NHK、ルブロック・フレイザー・プロダクション
■提供:アップリンク、ムヴィオラ、NHKエンタープライズ21
■配給・広報:アップリンク、ムヴィオラ
■上映情報
「虹をくぐると少年は少女に、少女は少年に変わり、悩みが消える」
祖母は、昔話を語りながら、涙する少女の髪を切った。
過激なイスラム原理主義を標榜し、女性が身内の男性を同伴せずに外出することを禁じたタリバン政権下では、一家に男性がいないと仕事にも出かけられない。少女は、戦争で父も兄も失い、祖母と母と3人で暮らしている。看護師である母は、患者の家族の男性を夫と偽って病院と家との送り迎えをしてもらっていたが、病院をくびになってしまった。明日の食事にも困り、祖母と母は、少女を少年の姿に変え、働きに出すことにする。
女であることがばれないように怯えながらも、なんとかやり過ごす毎日。女みたいだとからかう周りの少年たちに,少女をよく知るお香屋の少年はかばってくれる。しかしやがて……。
映画は、お香屋の少年が、ビデオカメラを構えた外国人ジャーナリストにお香を勧めている場面から始まる。そこにブルカを被った、仕事を求める女性たちのデモ隊が現れ、タリバン兵たちに蹴散らされる。逃げまどう女たちのなかに、騒ぎに巻き込まれた少女と母親の姿が映し出される。
カブールの状況を示す、まるでドキュメンタリーのように感じさせる出だし。そこから、観客は一人の少女の物語へと引き込まれていく。少女の正体がばれないよう祈りながら、ハラハラして画面に釘付けになる。怯えた眼差しに心を痛め、少女の泣き顔に涙を誘われる。
当初、この映画は『虹』という題が付けられ、少女が希望と自由の象徴である虹をくぐるシーンで終わる予定だったという。しかしアフガニスタンの悲劇はまだ終わっていない、自由をつかむシーンはまだ描けない、だから、別のラストシーンにしかなり得なかった。
檻の中で、少女が真っ直ぐ前を見つめて縄跳びをする。靴音が響く。悲しみをたたえた大きな瞳。その視線の先はどこに向けられているのか。
これは決して一人の少女の苦難の物語ではない。背後に、抑圧されてきた女性たちの苦しみや痛みがある。アフガニスタンが自由の地になるために、私たちには何ができるのだろうか。(Saiko/ViVa!コンテンツサポーター)
2004年5月15日(土)、"生の声で聞くアフガニスタン"トークショー開催!
http://www.uplink.co.jp/afgan/