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上海の旧市街を舞台に、3世代の女性の生き方、母娘の絆を描く。娘役のチョウ・ウェンチンの繊細かつみずみずしい演技が話題に。
■監督:ポン・シャオレン/出演:チョウ・ウェンチン、リュイ・リーピン、チェン・チェンヤオ、他/2002年/中国/96分
■配給:東宝東和
■2003年トリノ国際女性映画祭最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀助演女優賞、第24回フランス・ナント国際映画祭最優秀主演女優賞、他受賞作品
■岩波ホールにて2004年5月1日より上映中、以後全国で上映の予定
■リンク/上映情報:eigafan
記者会見で作品について語るポン・シャオレン監督。15歳のアーシャと母は、家庭をかえりみない父の元を離れて、祖母の住む実家に戻る。しかし、狭い長屋で新婚の叔父夫婦と暮らす祖母の家に、二人はいつまでも居られるわけではなかった。アーシャのためを思い、母は再婚を決意するが……。
現代っ子の娘と古い感覚をもつ祖母。そして社会の古い価値観を理解し受け入れつつも、その圧力に屈せず、自立の道を歩んでいく母。急速に発展し、伝統と新しい文化が混在する上海の下町を舞台に、社会の変化を象徴している異なる3世代の女性の姿を描き出す。
母親は、弱さと強さを併せもった女性である。男性中心の社会に、裕福でもない女性が離婚して子どもを抱えて暮らしていくのは容易ではない。生活のため望まない再婚を選んだ母だが、自分を曲げて生きていくことを、母自身も娘も良しとしなかった。
母と娘は時にはぶつかり合い、傷つきくじけそうになりながらも、相手を思いやり、励まし合う。自分たちの居場所を求めて生きる母娘の絆を、女性監督ポン・シャオレンは温かく描いている。
娘アーシャ役のチョウ・ウェンチンは、これが演技初体験であったという。彼女は、思春期の女の子の内面や、感情の変化を繊細に表現し、フランス・ナント国際映画祭で見事、最優秀主演女優賞を受賞している。また、映画では、中国の住宅事情がかいま見られて興味深い。下町に暮らす人々の息づかいが伝わってくるような、飾り気のない作品である。
「上海家族」を上映している岩波ホール、2004年7月31日からの上映は「父と暮らせば」。井上ひさし原作の同名戯曲を映画化した黒木和雄監督作品。出演:宮沢りえ、原田芳雄、浅野忠信。舞台は、原爆投下から3年後の広島。生き残ったことに負い目を抱き恋はできないという娘の前に、原爆で死んだ父が幽霊となって現れて、彼女の心を開かせようとする……。宮沢りえが心の傷をもった娘役を繊細に演じ、原田芳雄は人間臭さをもったユーモアあふれる幽霊を好演。こちらもお楽しみに。(Saiko/ViVa!コンテンツサポーター)