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市民活動スクランブル

このコーナーでは、さまざまな分野で活躍するNGO・NPOなどの 市民団体・非営利団体の活動やイベント、最新動向をお伝えするコーナーです。 専門家、ジャーナリスト・ライターによるレポートや、団体・活動家自身による 報告をもとにお届けします(現在データ移行中です。全コンテンツはこちらから)。

2003年03月31日

パゴダの国の国際協力――AMDAミャンマーの保健医療援助・1

小林哲也さんに聞く パゴダの国の国際協力
――AMDAミャンマーの保健医療援助・1 

<2000年9月~2002年12月までミャンマーに滞在>

小林哲也さん
小林哲也さん
 ミャンマーは、日本と同じアジアの国の中でもなかなか情報が伝わってこないこともあって「近くて遠い」国の感が強い。アジアやアフリカ、中南米などで保健医療援助を中心に活動している国際協力NGOのAMDA(特定非営利活動法人アムダ、本部=岡山県)ミャンマー駐在代表として、2000年9月~2002年12月まで同国に赴任していた小林哲也さんに、同国での医療・保健衛生の現状や支援の成果、苦労談を聞いた。(2回シリーズ)

■ミャンマーってどんな国?

 AMDAの援助活動についてお話しする前に、ミャンマーがどんな国か簡単に紹介しましょう。
ミャンマー、昔のビルマと聞くと、日本人がまず思い浮かべるのはまず「ビルマの竪琴」、次にスーチーさんですが、それ以外はなかなか出てきません。正式名称を「ミャンマー連邦」といい、日本に比べて人口は約4600万人で約三分の一、面積は約1.5倍ですから、人口密度は日本の2割程度と非常にゆったりした国です。首都のヤンゴンでも、近隣諸国の都市と比べてはるかにのんびりしていて、緑がとても豊かな美しい都市です。

 民族はビルマ人が大半で公用語はミャンマー(ビルマ)語ですが、シャンやカレン、チンなどの少数民族も数多く生活し、それぞれの民族の言葉が各州で使われています。国民の約9割が仏教徒で、主食は日本と同じお米です。通貨は「チャット」。日本の10円が100チャット程度で、目安としてはバスの初乗料金が40チャット、チャーハン一杯が400チャット位、平均的な村人の給料は3000~5000チャットほどです。


■AMDAミャンマーの活動

井戸水と池の水の比較
井戸水と池の水の比較
 AMDAは1995年から、マンダレー地方にあるメッティーラ市を拠点に活動しています。この地域は内陸で雨が少なく、夏には40℃を超す乾燥・砂漠地帯のため、水は大変な貴重品です。井戸が無い村では溜め池の水を使っていますが、清浄ではないためお腹をこわしやすく、子ども、特に乳幼児が下痢や栄養失調になりやすく死亡率は1000人あたり112人と大変に高い割合です。また、衛生面全般をみると、マラリアは減る傾向も見られますが、エイズが広がりつつあるなど決して改善したとはいえず、呼吸器系の病気の人もたくさんいます。

 こうした厳しい現状にもかかわらず、医療へのアクセスは良くありません。村から町の病院までは車でも1~2時間かかりますが、車を持っている人がいないので、牛車などで数時間かけて未舗装の道を越え、舗装道路に出てから乗合バスで1時間以上かけて行かなくてはなりません。加えて人材、つまり医師も不足しています。国立の医科大学を卒業すると、地方の農村の公立病院等で働かなければいけないのですが、医療設備が整っていない(=医者として仕事が出来ない)ので地方を嫌がる人が多いのです。事実、地域の診療所や保健センターは設備が不十分であり、病院としては殆ど機能していません。
AMDAミャンマーでは活動をいくつかのプロジェクトに分けて実施していて、98年から行っている「農村の基礎保健向上プロジェクト」は最も力を入れているプロジェクトの一つです。これはメッティーラ郊外の村を、ミャンマー人医師や看護師がチームを作って巡回診療しています。患者は年間延べ3万人に達しますので、医師1人で1日100人以上診なくてはならず、仕事は多忙をきわめます。

給食センターの風景
給食センターの風景
 私は医師ではなく、現地でのコーディネートやマネジメントなどプロジェクト全般を見るために赴任しましたが、当初は活動記録や薬の在庫管理も不十分な状態でしたので、まずそうした部分から手をつけなくてはなりませんでした。また、栄養失調の子供の母親向けに「お母さんへの栄養指導」を行ったり、子供たちへの給食サービスも実施しています。当初は作って食べさせるだけでしたが、現在は日本人の栄養士にカロリー計算をしてもらい、栄養価に配慮したメニューに改善しました。


■女性の自立促すマイクロ・クレジットを導入、普及に成功

作業をする現地女性
作業をする現地女性
 AMDAは、援助をただ与えるだけのものと考えていません。災害時の緊急救援活動など、短期間のプロジェクトの場合は別ですが、私が関わったような長期の社会開発プロジェクトの場合、貧困などで社会から取り残されている人に必要な医療や教育、生活環境向上などの支援を行うのは当然ですが、最終的な目標は、現地の人たちが自立できるようにすることです。そうした観点から、住民が経済的に自立する手法としてのマイクロ・クレジットにも、「ABC( =AMDA BANK COMPLEX)プロジェクト」として取り組んでいます。

 マイクロ・クレジットとは、少額の資金を貧しい人に無担保で貸し付ける手法のことで、バングラデッシュのグラミンバンクなどが有名です。AMDAではそうした先例を参考にして、特に女性の自立を促すためのプロジェクトにしています。基本的には女性5人で1グループをつくってもらい、各グループ内で順番を決め、1人ずつ融資をしていきます。そして1人が返済できなければ他の4人が責任をもつ約束になっていて、貸し倒れを防いでいます。また、保健医療を採り入れ、月2回の返済時に保健教育を行っていることが特徴です。

 徳を積むことを重視するミャンマーの仏教では、「借り(=負)を作ることは良くない」という考えが強くあり、初めはマイクロ・クレジットに対して慎重な人も多くいました。それが例えば、借りた1万チャットで1頭5000チャットの子豚を2頭買って育て、1頭4万チャットで売って大きな収入を得るなどの成果を目にするうち、各村で取り組む人が次第に増え、2002年1月から現在までで、利用者は1300人程度にまで広がっています。但しよく言われることですが、マイクロ・クレジットはきちんと返済してもらわなければ他の人に融資出来ません。従って病気がちな未亡人など、社会で一番貧しい層には届かないという課題もあります。

 また、私は赴任期間が終わるまでに出来ませんでしたが、成長が早い飼料を豚に与えるといった畜産の専門家による村人へのトレーニングを行う場を設けるなど、プロジェクトのフォローアップも今後の課題だと思います。
(つづく)

関連サイト
特定非営利活動法人アムダ(AMDA)

「地球が舞台」(勁草書房ホームページ)


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Posted by staff at 16:56

2003年03月23日

「環境保全のための市民・NGOの裁判権を確立するために by オーフス・ネット準備会」

「環境保全のための市民・NGOの裁判権を確立するために by オーフス・ネット準備会」
 <2003年3月10日、東京・衆議院第一議員会館>

会議の様子
会議の様子
 1992年にブラジルで開かれた地球サミットで採択された「リオ宣言」の第10原則には、「環境問題は、それぞれのレベルで関心のある全ての市民が参加したときに、もっとも適切に扱われる」と書かれている。「オーフス条約」は、その実現のために国連欧州経済委員会がデンマークのオーフス市で1998年6月に採択し、2001年10月に発効した国際条約で、市民が環境保全のために情報を入手したり裁判を起こす権利などを保障している。この条約の精神を受けた制度を日本国内でも作ろうと、2003年3月10日、「オーフス条約を日本で実現するNGOネットワーク(略称:オーフス・ネット)」の発足シンポジウムが行われ、多くの環境NGOや興味をもつ市民が参加した。

■オーフス条約を日本で実現しよう!

 オーフス条約は、(1)環境情報へのアクセス、(2)意思決定における市民参画、(3)司法へのアクセス、の三点について国際的な最低基準を定めている。具体的には、環境情報をもっと誰にでもわかりやすいように開示し、ものごとを決めるときに市民やNGOが参加できるようにして、問題があれば市民やNGOが裁判を起こせるようにしよう、という内容が書かれている。

中下裕子さん
中下裕子さん
 シンポジウムでは、まずダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議の事務局長で、弁護士の中下裕子さんが、「オーフス条約のアジア版を作って、日本だけでなくアジアで市民参画を実現したい」と、オーフス・ネットの発足を力強く提案した。さまざまな分野の環境NGOメンバーで構成されるオーフス・ネット設立準備会では、約2年前から同条約や関係する法律・環境分野についての学習会を重ね、すでにオーフス条約の日本語版を準備している。

 今後は、オーフス条約に関する普及・啓発活動、日本での市民・NGO参画の法システムについての政策提言、オーフス条約への加入、またはアジア版オーフス条約の成立をめざして活動していく予定だ。日本では、司法制度改革の動きも正念場であることから、今回のシンポジウムでは、司法へのアクセスの問題も重要なテーマとなった。


■行政訴訟改革を使って環境訴訟をやりやすく

越智敏裕さん
越智敏裕さん
 基調講演を行った弁護士の越智敏裕さんは、日本弁護士連合会の司法改革調査室で、司法改革、特に行政訴訟改革に取り組んでいる。越智さんによると、行政訴訟改革は環境訴訟改革だ。

 たとえば、今、あなたがクマの保護に取り組んでいるとしよう。クマの棲む地域にある自治体が道路を建設しようとしている。それを阻止するために、行政を相手に裁判を起こそうとしても、おそらく裁判所から、訴える資格(原告適格)がない、あるいは訴訟の対象になりませんと言われ、訴訟を起こせないことがほとんどであろう。今の日本では、直接自分の利害と関わる場合しか裁判を受けられない。クマを守ることは、個人の利害と関わるとは見なされないからだ。また、訴訟の対象や原告適格を審議するだけで何年もかかった後に、ようやく内容の議論に入る。それがなくなるだけでも、行政訴訟制度はずっと使いやすく意味のあるものになるはずだ。

 しかも、現状では裁判になっても、「執行不停止」といって事業はそのまま進められてしまう。これも裁判になった場合は、原則として事業を止めること(執行停止の原則化)が実現できれば、裁判を起こしても対象となる建築物などができてしまい意味がなくなる現象を防ぐことができ、効果が大きい。

 原告適格を拡大する方法としては、環境保全に取り組むNGOなどの団体が訴訟を起こせるようにする「団体訴訟」と個人でも行政の業務がきちんと行われていない場合に訴訟を起こせる「市民訴訟」がある。ドイツでは、自然保護の分野では法律で「団体訴訟」が認められており、環境NGOが裁判の原告となることができる。また、「執行停止」が原則であるため、行政訴訟の数が50万件と日本の2,000件に比べ圧倒的に多い。

 一方、アメリカでは「市民訴訟」が導入され、訴訟の和解金がNGOの活動資金源にもなっているそうだ。行政訴訟改革が実行されれば、環境NGOにとって「使える」制度になる。越智さんは、「行政からの反対が予想される行政訴訟改革を実現するためには、国民の理解と関心が欠かせない」と強調する。
行政訴訟制度が見直されるのは40年ぶりとのこと。日本弁護士連合会では、行政訴訟改革案に対する意見を募集している。このチャンスを見逃さず、積極的に意見を出してほしい。


■ドイツの環境団体訴訟制度に学ぶ

大久保規子さん
大久保規子さん
 では、ドイツでは、実際どのような環境団体訴訟制度があるのだろうか。自然保護の分野については、公共性の高い環境NPOが環境行政を監視するという役割を担っている。その現状や団体訴訟制度の仕組みや評価について、甲南大学教授の大久保規子さんが解説してくれた。

 ドイツでは、訴訟を起こせるのは行政庁から承認を受けた団体だけで、訴訟の制度と、行政制度への参加権が結びついていることが、ドイツの団体訴訟制度の特徴だ。団体が承認を受けるのは比較的簡単だが、承認団体は連邦レベルで20、州レベルでは各州10以内程度と多くはない。承認団体になると、意見表明権や鑑定書の閲覧権などを有する。つまり、意思決定の過程で意見を表明できなかった、あるいは意見を表明するために十分な情報が与えられなかったとすれば、「参加権が侵害された」ことになり、訴訟を起こせるのだ。

 また、承認団体は不特定多数の市民の環境利益を守るための訴訟である公益団体訴訟を起こすこともできる。実際の団体訴訟は年間30件ほどだが、「違法行為の予防効果が高く,また,高速道路の建設反対訴訟でも環境NGOが勝訴している」と大久保さんは評価している。


■オーフス条約実現を望むNGOの声

 二人の基調講演に続いて、NGOから、日本の司法制度が抱える問題についての報告やオーフス条約の実現への期待が語られた。発表を行ったのは、市民立法機構、高尾山天狗裁判原告団、全国市民オンブズマン連絡会議、全国消費者団体連合会、WWFジャパン、情報公開クリアリングハウス、メコンウォッチ、廃棄物処分場問題全国ネットワーク、原子力資料情報室、気候ネットワーク、水源開発問題全国連絡会の11団体のメンバー。

伴英幸さん
伴英幸さん
 NGOからの報告を聞くと、不十分な裁判制度をなんとか活用して、行政訴訟を行っている現状がよくわかる。そのうち情報公開クリアリングハウスの三木由希子さんは、「日本では『情報公開』と言うが、世界ではそれを『情報へのアクセス』というより積極的な意味で表現するようになってきた。内部告発も、危険や不利益を回避するために必要な情報へのアクセスの一つ。また、情報公開制度では非公開を行政訴訟で争うことで少しずつ公開が進んできたが、まだまだ市民にとって行政訴訟は十分な道具になっていない。ぜひ、オーフス条約を実効性ある制度として実現してほしい」と語った。

 また、原子力資料情報室の伴英幸さんは「原告適格の問題が解決するのに加えて、団体として訴えられれば、ある団体が責任をもって継続して取り組むことができる」と期待を述べた。

 最後に中下さんが「オーフス条約が日本で実現し、裁判制度が使いやすいものになれば、NGOにとって強力な武器になる」と、オーフス・ネットの設立を呼びかけた。幅広い団体のネットワークへの参加を期待したい。

(橘高真佐美/ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議常任幹事)

「オーフス条約を日本で実現するNGOネットワーク」(オーフス・ネット)
事務局:〒110-0015 台東区東上野1-20-6 丸幸ビル3階
E-mail: aarhus@e-npo.org FAX: 03-3834-2406

関連サイト
日本弁護士連合会/行政訴訟改革案に対する意見募集のページ

国連欧州経済委員会(オーフス条約について詳細あり)

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Posted by staff at 11:13

2003年03月02日

「WTOは誰のため?東京行動」/連続行動報告

「WTOは誰のため?東京行動」/連続行動報告 
<2003年2月14日~16日、東京都心界隈>

デモの写真1 2003年2月に東京で行われたWTO非公式閣僚会議に合わせて、グローバリゼーションに反対する市民やNGOなどが、大規模な連続アクション「WTOは誰のため?東京行動」を行った。その模様を、活動の中心となって活躍した「ATTAC Japan」事務局長の田中徹二さんにレポートしてもらう。(一部編集部で改稿)

■WTOの非民主主義体質に異議を

2002年11月26日、日本政府・外務省は「来年2月に東京でWTO非公式閣僚会議(以下、非公式会議)を開催する」とのプレス・リリースを行った。

NGOや消費者団体、労組など有志は、早速これへのアクションを行おうと翌月相談会を持ち、12団体・22人が集まった。会では、「日米欧中心に恣意的に選ばれた国々によって、文字通り非公式に行われるという、従来から指摘されてきたWTOの非民主主義体質、いわゆる"グリーンルーム"化に異議申立てを行う」とのスタンス(認識)を共有した。 名称は、「WTOは誰のため?東京行動」として実行委員会を立ち上げること、そして非公式閣僚会議が開催されるであろう2月15日~16日に対抗して、14~15日の連続アクションを行う――などの大枠を決定。年明けの1月13日、約50人が参加して第1回学習&実行委員会を持った。この会では、「2月16日も非公式閣僚会議はあるのだから行動をすべきでは」との提案もあり、結局、3日連続でアクションを行うことが決まった。

 また、この非公式会議についてまったく情報公開がなされていないことについて日本政府・外務省に申し入れを行うため、川口順子外務大臣あてに「質問及び要請書」を提出。 2月4日には第2回学習&実行委員会が、約30数名の参加で開かれ、2月15日にJA全中などが中心となって準備している「WTO国際市民集会」に参加することになった。


■内外から多数のゲスト招きシンポ開催

 こうした経過の後に、2月14日からの連続行動となった。
 アクションの会場は「労働スクエア東京」のホールで、ちょうどホールの器に合わせたかのように500人ほどが集合。この模様は、翌日のNHK総合テレビのニュースやNHKラジオ第1放送、日本農業新聞などで報道された。

 海外からゲストとして、反WTO運動の世界的理論家で活動家のウォルデン・ベローさん(フォーカス・オン・ザ・グローバルサウス)、昨年10万人の大集会を行った韓国・全国農民総連盟の政策委員長であるカン・ビョンギさん(ほかに韓国の農民6人参加)、オックファム・インターナショナルのリアン・フォッカーさんらが、それぞれ連帯のあいさつを行った。

 一方、国内からは、山浦康明さん(日本消費者連盟;遺伝子組み換え)、北準一さん(北海道農民連盟;農業)、須藤和広さん(郵政全労協;公共サービス)、川田悦子さん(衆議院議員;医薬品)らがそれぞれ活動報告。川口外務大臣やWTO事務局長、非公式会議に参加する各国大臣宛てに、「今後非公式ミニ閣僚会議やグリーン・ルーム会議などの『非民主的会合』を開かないこと」を基調とする要請書を採択した。


■市民集会当日、外務大臣への要請 

デモの写真2 翌15日朝には、日比谷野外音楽堂で開催されたWTO国際市民集会に参加した。12時近くになってパレードになったが、参加者はなんと1万人以上!東京行動実行委員会は賛同団体でもある平和フォーラムの後に、中小労組政策ネットワークの仲間、ACAの若者たち、ATTAC Japan ほか70人ほどがいてにぎやかに行動した。

 この時、額(ひたい)にWTOと書かれたサターン(の衣装を着た仲間)が街頭デビュー。また9メートルもの横断幕も掲げられ、ブリキの1斗缶による4拍子の小太鼓風リズムに合わせて、「ストップ、ストップ、ダヴル・ティー・オー!」のマーチが鳴り響いた。 パレードが終わりに近づく午後1時30分アフリカ日本協議会やオックスファム・インターナショナル日本事務所、日本消費者連盟、ATTAC Japanの代表者にベローさんを加えた5人が、川口外務大臣に会うべく非公式会議が行われている帝国ホテルに向った。

 厳重なボディーチェックなどを受けた後、「超立派」(笑)な会議室に通されたが、結局大臣は時間が取れないということで会えなかった。それでも、外務省の外務審議官に先の要請書を手渡し、必ず各国大臣に渡してほしいと訴えた。そして夕方、確かに各国大臣に渡したとの連絡が外務省よりあり、翌日の毎日新聞などで報道された。

 夜は、ウォルデンさん、カンさんを囲んでの交流会がてら、9月にカンクンで行われる第5回閣僚会議に向けての取り組みの要点や、今回の東京行動を通じてできたネットワークをどうつなげていくか、などを話し合った。


■2月16日パフォーマンス&デモンストレーションなど

 2月16日午前9時。雨が降りしきる中、私たちは帝国ホテルの目と鼻の先にある日比谷公園に集合し、パフォーマンスを行った。すでに公園内は警備にあたる警官でいっぱい。そうした中を集まった30人ほどが「命とくらしは売り物じゃないぞ~」と横断幕やプラカードを持って帝国ホテルへ。

続いて、有楽町マリオン前での街頭宣伝、午後に入りデモを行った。雨がいっそう激しくなったたが約80人ほどが集ま、そのまま30分ほどの集会を持って銀座の街に出た。

 大雨の中声だけは元気に、「密室で世界のルールを決めるな」「命とくらしは売り物ではな~い」「貧困のない世界を作ろう」「WTOのない世界を作ろう」「平和と人権のグローバリゼーションを」「米国のイラク戦争を止めよう」――などと叫び続け、1時間ほどで解散地点の日比谷公園に到着。韓国のカンさんから「参加者は少なかったけれど、それに負けないみなさんの真剣な行動に感銘しました」との言葉をいただいた。

 以上、激動の?3日間の報告と、それに至るまでの経過をご報告させていただいた。今回の東京行動に賛同したNGO、消費者団体、農業団体、労働組合など30団体を軸に、WTOに異議申立てする運動のネットワークが確実に広がっていくことを予感させる連続行動となった。(田中徹二/ATTAC Japan事務局長)

関連サイト
ATTAC Japan
E-mail:attac-jp@jca.apc.org  FAX:03-5684-5870(アタック宛)

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Posted by staff at 17:05