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様々なボランティア、NPO/NGO活動で活躍する星野智子さん。環境に限らず広範な分野で精力的に活動を続ける星野さんのエネルギーの秘密は、「好きなこと」に「自然体」で取り組むこと。これからこの世界に入る人には、「積極性」と「バランス感覚」が必要と話す。
どれにしましょう(笑)。そうですね、一番身近な取り組みというと、国際交流でしょうか。現在は直接留学生との交流はないのですが、親が中国からの帰国者支援活動をしているので、間接的には関わっています。あとは、この間数えたら、海外からの留学生が今までトータルで自宅に短長期含めて16人住んだことが判明しました。
―― 音楽活動支援のNPO「セプトニスちば」に参加されていますね。
はい。これは、指揮者の小林研一郎さんのファンクラブ「コバケン友の会」が元です。小林さんの奥様が千葉の方でお知り合いだったこと、母がクラシック好きだったこと、それから、千葉で若手演奏家を育てていこうという方がいらっしゃったことがあって、それなら一人のファンクラブではなく、千葉の音楽・芸術文化を豊かにしていこうということで始まりました。父が理事、母が総務を務めており、自分も事務局を手伝っています。友の会はできてもう3年くらい経っていて、セプトニスちばは昨年NPO法人を取りました。
セプトニスというのは北斗七星のことです。千葉県には北斗七星の伝説があるのですが、千葉で輝く星になりましょうということで名付けられました。活動の基本は若手演奏家の支援で、最終的にはオーケストラが結成できればいいなと思っています。ほんとうは音楽家はいるのですが、東京や欧州に行ってしまって、地元千葉で活動するというチャンスがなかなかないのです。
―― セプトニスの活動はまだ1年経っていませんが、感触は?

セプトニスちばのコンサート ぼちぼち軌道に乗っている感じです。大きなコンサートは年に1度で、そのときには小林さんが指揮をされます。今年は4月5日です。あとは3、4人の室内楽などを何度か行っています。公的施設をグランドホールにしているので価格は比較的低く抑えられていますが、ただ、あまりメジャーではない、いわゆる玄人受けするところにどのくらいの方が来てくれるかというと・・。ヨーロッパと違い、育ててやろうという寄付文化が日本にはまだ無くて、払ったんだからそれに見合うものを・・という厳しい目がありますね。甘えていてはいけませんが、そういう意識の変革をしていくような仕組みを何か考えなくてはと思っています。
―― NGOのマネジメントにも取り組んでいるとか。
青年の話に戻りますが、アシードから発生したパワーという団体があります。人材育成や、NGOのマネジメント研修などを行う団体で、そのプログラム開発などに関わっています。一時停止していたのですが、最近復活しました。これからはもうちょっとがんばってやっていこうと思っています。
それから、去年の10月から日本外国語専門学校の国際ボランティア学科で週2コマの非常勤講師をしています。それが継続になり、今年は地球環境というテーマで全般的に教えることになりました。学者の人が話すというよりは、こういうことがあってNGOにはこんな動きがあって、こういう活動をしています。市民だったら何ができますか?というようなことを教える予定になっています。人様にものを教えるというのは準備だけでも大変で、直前は本当にどたばたですが、とても勉強になります。
―― 今後の活動は?
3月末までは提言フォーラムの事務局で、その後は一応未定です。フルタイムの仕事の話もあったのですが、断りました。講師として週1くらいで教えて、あとはフリーでやってみようかと思っています。ヨハネスを経験して感じたのは、環境・自然が大事と言える人は少数派、やはり途上国では大半が生きることが問題で、南北格差も広がっているということです。何ができるんだろうと考える時間を取りたいと思っています。言わば充電期間ですね。
―― 新しいムーブメントを起こそうとかは考えませんか?
ここ数年の平和問題や紛争問題、環境が悪くなっている根源は戦争だったりしますよね。開発のNGOも非戦を訴えたりして、そのあたりも大事なのだと考えています。自分が率先して何かするまでには至っていませんが、社会の流れではあるなと。自分ができるかなと思っているのは、市民参加や、市民の力で社会を変えられると信じて具現化すること、人がエンパワーされることや、そういう人材を育成することです。あとは、オーフス条約に関するNGOのネットワークも先頃立ち上がりましたが、情報公開、市民参加ができるような後方支援をしていくのも面白いかもしれないと、漠然とですが考えています。
―― これからNGO/NPOやボランティアの世界にチャレンジしようという人や、もっとやりたいのだけれども・・という人にメッセージを。
好きこそものの上手なれではないですが、好きだったら自分で自分の背中を押すようになってほしいと思います。NGO/NPO側が、誘う人、広報へ人員を割ければいいのですが、手一杯でなかなかできていません。こちらも努力はしますが、敷居が高く見えても、それを超えてどんどん入って行ってもらいたいです。何か、例えばチラシなどで興味を持ったらまず行ってみる。知り合いがいなくても、寂しいと思っても、もしかしたら会が楽しくなくても、何かしらの出会いがありますよね。そういう出会いの中で声をかけられることもあるので、まずは人の集まるところにどんどん出ていくことです。インターネットや何かで情報を得るだけでは何も変わらなくて、それを材料にして情報をもらい、活動している人に会いに行くという積極性が重要だと思います。私も最近は、積極的に人と会う時に誰かと一緒に連れて行くなどしていますが、そういう時に連れて行きたいと思わせるような人になってほしいです。
―― まずは、面白そうと思ったら出て行くことが重要だと?
ほんとうにNGO/NPOには多様なというか、面白い人がいっぱいいますよね。普通の社会では付き合えない人がたくさんいるので、積極的に出て行ってほしいと思います。でも、そうはいってもまだまだマイナーな世界なので、そうではないいわゆる一般社会といつも見比べていてほしいです。蛸壺化してマイノリティーに入ってしまって、オタク化してしまうと、そこでは増えてもメジャーな世界で友達が減っていきます・・。自分がやっていることは社会的にどうなんだろうとか、やっていない人にどう思われるのだろう、など常にバランス感覚を失わないでほしいです。NGOだけでやっていると、言葉も変わってきます。NGO内では受け入れられるので、つい知っているつもりで話してしまって、例えば「持続可能な開発をやっているんだ」とNGOを知らない友達に言っても、ぽかーんとしていますからね(笑)。「何言ってるの?」みたいな。だから、広げるためにはいつも普通の人の感覚を忘れないで、常にアンテナを張って持っていないといけないなと思います。
―― 「一度入ってしまうと、ああなっちゃうの?」みたいな?
そうそう!全てを捨ててやらなくてはいけないのかな、とか(笑)。お金も捨てて、家族も捨てて、結婚もせずおしゃれもせずというのは、やっぱり世間では受け入れられにくいので、これからは一般化が必要だと思います。
―― ありがとうございました。
<聞き手:後藤隆(NETS=環境NPOネットワーク)、まとめ:野口朋子(インフォメーション・プランナー)>