[ここから本文]

市民活動スクランブル

このコーナーでは、さまざまな分野で活躍するNGO・NPOなどの 市民団体・非営利団体の活動やイベント、最新動向をお伝えするコーナーです。 専門家、ジャーナリスト・ライターによるレポートや、団体・活動家自身による 報告をもとにお届けします(現在データ移行中です。全コンテンツはこちらから)。

2003年05月14日

アースデイ東京2003レポート

<2003年4月19日~20日、東京・渋谷、代々木公園他>

花で囲まれた渋谷駅のモヤイ像
花で囲まれた渋谷駅のモヤイ像
 毎年4月22日は、地球環境を考えて行動する日「アースデイ」。今年も世界各地でさまざまなイベントが行われた。東京では、直前の土日である4月19日、20日に、渋谷の代々木公園で「アースデイ東京2003」が開催された。
 
 
 

■アースデイ東京2003会場レポート

 「アースデイ東京2003」の会場となった代々木公園には、多くのNGOやNPOがブースを出して活動を紹介したほか、エスニック雑貨のマーケットや、オーガニック食品の販売コーナーなども設けられ、たくさんの人でにぎわっていた。

 NGO/NPOブースの中庭で、お揃いのTシャツを着て花を配りひときわ目立っていたのが「渋谷Flowerプロジェクト」の面々。若者の街「渋谷」に注目し、渋谷の街に花を植えることをきっかけに、社会に対する想いを行動にしていく、新しいライフスタイルを発信していこうというプロジェクトだ。

渋谷Flowerプロジェクトのメンバー
渋谷Flowerプロジェクトのメンバー
アースデイイベント初日の朝には、三宅村ゆめ農園から協賛を受けた花で、渋谷駅の待ち合わせの定番「モヤイ像」の周りを飾った。この取り組みをメールなどで知った人たちも飛び入り参加して、作業を手伝ったとか。この花は、ディスプレイ後2週間はメンバーが交代で世話を行い、その後撤収するそうだが、発案者の荻窪さんは「花を育てに渋谷に来るようなことになったら面白いと思う。これはあくまでもきっかけ、今後も継続して活動していきたい」と話していた。

 また、麻をテーマにしたブース「衣・食・住を体験できるスペース」ヘンプ体験村では、大麻ビールや、新発売の大麻アイスクリームが大人気!ちょっと聞くとドキッとするネーミングだが、天然素材として注目される麻をどれだけ有効活用できるか、にチャレンジしたこだわりの商品ばかり。 

 一方、「アースデイキッチン」では、A SEED JAPANが運営するディッシュ・リユース・システムで、使い捨て容器のごみを出さない取り組みに参加して環境への配慮を体験することができた。このシステムは、最初にお皿を100円で借り、そのお皿を持って屋台で注文、それに盛り付けてもらい、食べた後は設置されている水道設備を使って自分でお皿を洗って返すと100円が戻ってくる仕組み。

 数年前から始まった、環境に配慮した学園祭などを提唱した若者たちの取り組みは、担い手や場所は違ってもすっかり根付いているようだ。

■Be Good Cafeにコマメちゃん登場!

ステージにコマメちゃん登場
ステージにコマメちゃん登場
 ところかわって、原宿は表参道のハナエモリビルでは、「素敵ないいことを始めよう」をテーマに活動するBeGood Cafeが、アースデイ版スペシャルトーク、ライブなどが行われた。

 BeGood Cafeは、すさんだ日本の社会や地球環境に対して、自分達の出来る範囲から少しずつピースな輪を広げようという目的で1999年に始まった。東京では毎月1回、「みんなと語るカフェ」としてゲストのトークを参加者全員で聞き、お互いの意見を交換し、「素敵なこと」を考える場づくりをしている。

 そのイベントに今回はちょっと異色なキャラクター「コマメちゃん」(写真)が登場した。NPOが活動を紹介する、NPOインフォメーションの時間にステージに現れたのは、ちょこちょこと歩く緑のマメ・・。実はこれ、空豆を模したキャラクターで、環境省がすすめる地球温暖化を防ぐライフスタイル「コマメ生活」の実践者なのだそうだ。

 この「コマメちゃん」を紹介していたのが「コマメプロジェクト」というグループで、環境問題に関心を持つ若手社会人、学生の集まり。一見、環境省の仕事の一環かと思われるのだが、そうではなくて、このせっかくある「コマメちゃん」というキャラクターを生かして世間一般に訴えていこうというプロジェクトであるという。

 プロジェクトメンバーは「環境に意識を持つ人は、放っておいても行動する。問題なのは、意識を持っていない人やあまり無い人をどうするかということ。その点、キャラクターはきっかけとしてわかりやすい。何だろうと思ってもらってから、次に実は・・と話すと受け入れられやすいのでは」と話す。この日の昼間には、環境にやさしい乗り物として注目されている自転車タクシー「ベロタクシー」にコマメちゃんを乗せ、表参道を走ってアピール活動を行ったとのこと。周囲の反応は上々だったという。

 環境省も乗り気で、今回登場したコマメちゃんの着ぐるみを貸し出したり、コマメちゃんのシールを提供するなど協力しているとのこと。同省の職員も加わっているが、あくまでも有志の参加だ。今後も毎月、どこかで何かのアピール活動をしていこうと考えているというから、どこかでコマメちゃんに出会う機会があるかもしれない。

■アースデイ基礎知識

ディッシュ・リユース・システムでお皿を洗う人々
ディッシュ・リユース・システムでお皿を洗う人々
 ここで「アースデイ」について少しおさらいしてみたい。

アースデイは、1970年、アメリカで環境問題に力を注いだ政治家G・ネルソン上院議員が4月22日を“アースデイ”であると宣言して誕生した。それを受けて、スタンフォード大学の全米学生自治会長をしていたデニス・ヘイズ氏が全米にアースデイを呼びかけてコーディネート。延べ2000万人以上の人が参加する、地球への関心を表現する一大イベントが誕生した。

 日本では、須田春海氏(現・市民運動全国センター代表)が日本事務局を引き受けて以来、ほぼ毎年イベントが行われてきた。趣旨やスタイル、主催者やメンバーは変わりながらも現在に至っている。アースデイ東京2003事務局長の安在尚人氏によると、今年は参加団体が昨年より2~3割増えており、初日の土曜日は天気が良いことも手伝って、かなりの人出があったと言うことだ。

 2001年から実行委員長を務めるC.W.ニコル氏は「アースデイは面白い」と語る。「日本の自然保護団体は敵同士も多いのに、多様性があっていろいろな人がいるのに仲がいい。来るたびに新発見がある」
また、環境問題や市民団体の実情に詳しい環境NPOネットワーク(NETS)主宰の後藤隆氏は「アースデイは、反目し合うことも多い日本の市民セクターにとって、年に一回しがらみや立場を忘れることのできる『祭り』。新しい連帯につながる通過儀礼的な役割を持っているのでは」と分析する。

 世界中の人たちが、国境や文化、思想、政治、宗教などの違いを超えて「地球」「環境」を絆に連帯しようと言うアースデイ。地球のことを考えるきっかけとして、定着しつつあるのではないだろうか。

(野口朋子/インフォメーション・プランナー)

関連サイト
アースデイ東京2003

渋谷 Flower プロジェクト

A SEED JAPAN ごみゼロナビゲーション

BeGood Gafe

コマメちゃんの部屋 ~環の国くらし会議

ベロタクシー



「コスモ アースコンシャス アクト」 アースデー・コンサートも盛況
ラジオ番組や環境絵本「ブーアの森」の発行、全国各地でのクリーンキャンペーンなど、さまざまな活動を実施している「コスモ アースコンシャス アクト」は、4月22日のアースデーに合わせて日本武道館でコンサートを行った。これは、コスモ石油とJFN(全国FM放送協議会)加盟38局がパートナーシップを組んで、「アースコンシャス~地球を愛し、感じるこころ~」をテーマに地球環境の保護と保全を全世界の人々に呼びかけていく活動。

コンサートに参加したのは、現在放送中のラジオ番組「RADIO FISH」(土曜日 20:00~20:55 JFN8局ネット)内でロック・ミュージックとともに、国内外の環境の動向レポートを発信している佐野元春さん、自転車旅行の中で環境問題を肌で感じ、環境絵本「ブーアの森」 や同キャンペーンのキャンペーンソングを手掛ける忌野清志郎さん。そして、活動の主旨に賛同した、忌野清志郎と親交の深い及川光博さん、クリーン・キャンペーンにも実際に参加したことのある夏川りみさんの4人。

コンサートの中では、参加アーティストそれぞれが環境に関するメッセージを発信したり、また、同キャンペーンが応援して現在4度目のエベレスト清掃登山をしているアルピニストの野口健さんと映像がつながってメッセージが届くなど、アースデイらしい味付けがされたコンサートになっていた。

このコンサートのチケット料金1枚5,250円(税込)の内100円は、アースコンシャス募金を通じてNPO富士山クラブに寄付され、環境保全活動に役立てられることになっているとのこと。より多くのアーティストがこのような取り組みに参加することによって、地球のことを考えるアースデイの輪がより広がることが期待される。

「コスモ アース コンシャス アクト」のHP

一覧ページへ戻る

Posted by staff at 16:38