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話だけでなく歌も飛び出す!持続可能性を体一杯で伝えるアトキソン氏の講演会はまさに「ライブ」。 2004年7月11日(日)、エコ・ネットワーキングの会が主催する「第4回エコ・ネットワーキングの会」に参加してきた。同会を主宰するのは、環境ジャーナリストであり同時通訳者でもある枝廣淳子さん。枝廣さんは、環境コミュニケーションの非営利プラットフォームであるジャパン・フォー・サステナビリティ(JFS)の共同代表として、日本の環境情報を世界に向けて精力的に発信している人だ。これまで3回の「エコ・ネットワーキングの会」では、米国・アースポリシー研究所所長のレスター・ブラウン氏を招いており、今回のアラン・アトキソン氏の講演会は今回が初めてだ。
■講演? ライブ?
話だけでなく歌も飛び出す!持続可能性を体一杯で伝えるアトキソン氏の講演会はまさに「ライブ」。 「想いが伝わる、社会が動く―地球のいまと希望の歌」
こう題したアトキソン氏の講演は、「世界はきっと変えられる」というメッセージにあふれていた。アトキソン氏の専門は「持続可能性」。米国出身の彼はコンサルティング会社を設立し、現在はスウェーデンを拠点に、持続可能な方法での社会発展とイノベーションをテーマに、世界各地で企業や自治体へのコンサルティングを行っているという。
持続可能性という実体のつかみにくいものをどうやって伝えるのか―。彼は歌うのだ。プロのミュージシャンとしての顔も持つアトキソン氏は、講演の合間にもギターを取り出し、
♪How much is enough? How much does anyone require?
(どれだけのモノがあれば、いいんだろ)
と、自ら作詞作曲を手がけた歌を披露する。参加者もただ聴いていればいいのではなく、半ば無理やりコーラスを担当させられ、少々戸惑いつつもアトキソン氏のペースに乗せられているという具合だ。
これで「持続可能な社会をどうつくるか?」がどれだけ正確に伝わるかといえば、難しいかもしれない。しかし、持続可能性というものを考えることが、堅苦しかったり辛かったりすることではない、けっこう楽しいことらしいという気分になれるのは確かだろう。
■世界はきっと変えられる

「アランと話そう」コーナーでは、一人当たりの持ち時間は1分!ボランティアスタッフがストップウォッチ片手に厳しく(?)時間管理 「アランと話そう」コーナーでは、一人当たりの持ち時間は1分!ボランティアスタッフがストップウォッチ片手に厳しく(?)時間管理。もちろん楽しい気分だけでなく戦略も必要。いかに持続可能な社会への変革を促すかを、彼は「文化の変化のアメーバ」を使って説明する。
「今は当たり前だと思っていることも、導入された当初はすべてが『新しいアイディア』です。今みなさんが座っている椅子だって、発明以前には『当たり前』ではなかったはずでしょう? 無数のアイディアの中から一定の人数に受け入れられたものだけが、社会に取り込まれてやがて社会の一部となる。それはちょうど、アメーバが突起を伸ばして体の端で餌(新しいアイディア)を取り込み、次第にアメーバ全体がその方向に動き始めるように。」
一言で言えば、変革のきっかけは小さなことで構わない。世界中を一度に変えようとしなくてもいい。ごく一部にでも変化を起こせれば、その波及効果でさらに大きな変革が生まれることもある、ということだろう。
このアメーバ理論は、社会を変えたくても私一人じゃとても―そんなふうに思ってしまいがちな私たちを大いに励ましてくれる。彼のメッセージ通り「世界はきっと変えられる(少なくとも、その可能性はある)」と思わせてくれるのだ。
最後に、エコ・ネットワーキングの会の運営方法についてもひとこと。この会の企画・準備から当日の運営まで、すべては大阪・東京あわせて60~70人のボランティアによるものだったという(大阪では7月10日に開催)。その上、補助金や助成金もなしで赤字にならずに開催できたそうだ。
実は私も別のプロジェクトにボランティアで加わったことがあるが、作業がたいへんなことがあっても得るものも多く、仲間と一緒に何かをつくりあげていくという充実感を味わうことができた。
JFSでは常時さまざなプロジェクトが動いているので、興味のある方は問い合わせてみるといいだろう。
(小島和子/ViVa!コンテンツサポーター)
<イベント概要>
●日時:2004年7月11日(日) 13:00~17:00
●会場:東京都庭園美術館
●主催:エコ・ネットワーキングの会
●共催:ジャパン・フォー・サステナビリティ(JFS)
有限会社イーズ
●プログラム:
[1部]《アラン・アトキソン氏の講演と歌》
想いを伝えて人々を動かしていくためのアプローチ、ツール、そして世界各地の動きと事例
《トーク》アラン・アトキソン氏×枝廣淳子氏
[2部]《エコ・ネットワーキングの会》
アランと話そう―握手&サイン会
飛び込もう、うねりを作り出そう―活動の展示&参加者との交流
<参考図書>
『カサンドラのジレンマ―地球の危機、希望の歌』
アラン・アトキソン著、枝廣淳子監訳(PHP研究所、2003年)
関連サイト
AtKisson, Inc.(アトキソン氏のコンサルティング会社)