[ここから本文]
イラクで6月28日、米国主導の占領体制から、イラク暫定政権への主権移譲が行われたことを受けて、ピースボートは同日、日本政府に自衛隊の即時撤退を強く要請し、NGOを含めた新しい形の非武装人道復興支援を呼びかける内容の声明文を公表しました。全文を紹介します。
日本政府に自衛隊の即時撤退を強く要請し、私たちNGOを含めた新しい形の非武装人道復興支援を呼びかけます。
本日6月28日、イラクでは当初の予定より2日早く、米国主導の占領体制からイラク暫定政権への主権移譲がなされました。
しかし、今回の主権移譲は、イラク情勢の好転を受けてではなく、逆に日々暴力と殺戮が拡大していく中、イラクの人々の意見に基づいてではなく、米国の都合に合わせあわただしく行われました。その意味で、この主権移譲が、本当にイラクの人々の生活や生命にとって有益なものなのかどうかを、今後とも日本の政府、市民を含め国際社会は、注意深く見守っていく必要があると考えます。
そして、そもそもこの状況の悪化の発端は、国際法に違反し、国連の意志も踏みにじり米国が引き起こした侵略行動とそれに続く軍事占領にあります。ゆえに、米国がイラクの人々はもちろん、この戦争と混乱で犠牲になった全ての人々に対して、大きな責任があることは間違いありません。日本政府は、この米国の戦争責任を国連、国際社会、NGOとともに追及していくべきであるとともに、この侵略戦争に追随した自らの責任も厳しく自戒すべきです。
そして、暫定政権に主権移譲されたこの機会に、日本政府は米国追随の政策を改め、自衛隊の派遣と多国籍軍への参加を即刻中止し、イラクから自衛隊を撤退させるべきです。そして国連と国内外のNGOと相互尊重の精神に基づき具体的な協力体制を構築し、一日も早く非武装の人道復興支援を開始すべきです。
すでに、高遠さんらの日本人人質事件以来、自衛隊派遣が現地で活動する日本人の生命を危機に直面させていることは明らかです。そして残念ながらジャーナリストの橋田さんらは犠牲となってしまいました。日本政府が米国追随の政策を続ける限り、日本人犠牲者が生まれる可能性を否定することはできません。そして、現地の人々との信頼関係に依拠し非武装で人道支援活動を行ってきたNGOとその活動家にとってその活動は極めて困難な状況となっています。
私たちは、本当にイラク市民に望まれる人道復興支援活動は非武装で行われるべきであることを確信し、日本政府に対し国連、NGOとの強い協力関係に基づいた非武装人道復興支援活動への専念を訴えます。
そして占領軍であれ多国籍軍であれ、外国の軍隊が一日も早くイラクを撤退し、真の意味でイラクの人々が主権と尊厳と平和を回復することができるよう、国内外に置いて国連、NGOと連携し日本政府があらゆる努力をすることを求めます。
2004年6月28日 ピースボート共同代表 吉岡達也
投稿者: JCAFE事務局 2004年06月29日 04時10分