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2005年06月05日

八ッ場ダム東京訴訟口頭弁論、傍聴者から異議続出

[ 環境 ]

東京地方裁判所 関連事業や利息を含めると総額8,800億円に上る群馬県の八ッ場ダム建設を巡り、東京都の住民が石原都知事らを相手に起こしている住民訴訟の第3回口頭弁論が、6月3日、東京地裁(写真)であった。被告側の「知事に責任はない」との見解に対して、満場の傍聴者からは「納得できない」との声が続出した。

 同訴訟は、2004年11月、八ッ場ダム建設に伴う費用を負担する利根川流域の1都5県の納税者が一斉に各地裁に訴えた住民訴訟の一つ。被告側が、住民訴訟の訴えに反したもので事実審理をするまでもなく訴えを退けるべき、と反論するなど、ダム建設の違法性を問えるかどうかの入り口の論議が続いている。

 この日の裁判では被告側が公金支出の手続きなどを説明。被告側は、ダム費用の支出命令の権限は都知事から各担当課長に委任されているため、知事に責任はなく、原告は被告とすべき者を誤っている、と主張した。また、河川法に基づく都の支出について被告側は、国土交通大臣の判断によるもので都知事はそれに不服することができない、と述べ、知事に責任はないとの見解を示した。

 42席の傍聴席は満員で、裁判後に弁護士会館で行われた原告側の説明会では、被告の言い分である、課長に権限を委任しているため知事を訴えるのはおかしい、との責任の矮小化や、国交省大臣の判断で知事はそれに従わなければならない、との責任転嫁といえる主張に対し、傍聴者から「納得できない」との声が続出した。

 なお、同訴訟の裁判長である鶴岡稔彦氏は、学生無年金障害者の違憲判決や圏央道の土地収用の執行停止、アフガン人男性の強制送還取り消しなどの画期的判決を下し、国や自治体の関係者に恐れられた藤山雅行氏の下で陪審員をしていた。「そうした意味でも鶴岡稔彦裁判長には期待している」と原告側弁護団の高橋利明氏は語る。
 次回期日は7月25日午前11時、東京地裁606号法廷。原告側が被告の主張に反論する。

 (レポート=佐々木敬一・フリージャーナリスト/ViVa!コンテンツサポーター

投稿者: JCAFE事務局  2005年06月05日 22時29分
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